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ソラ
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共に生きるために
ソラたち犬の先祖はオオカミであること、それも中国オオカミであることが 遺伝子解析の結果、明らかになってきている。 ( 「 人と犬のきずな - 遺伝子からそのルーツを探る - 」 田名部 雄一 著 ) 犬を理解しようとするなら、先祖のオオカミについても 知らなければならないだろう。 オオカミは北アメリカ大陸で出現したと云われる。 家族単位、数頭から20頭くらいの群れ ( パック ) で、大型草食獣の狩りをして 暮らしていた。100 〜 1000平方Kmの広大なテリトリー ( 縄張り ) を持ち、 群れは順位制で統率され、集団で狩りをした。 同じオオカミであっても、他の群れのテリトリーに侵入した個体は、きびしく 排除されたらしい。群れ ( パック ) から出た雄オオカミ ( はぐれオオカミ ) は 伴侶を得て、再び新しいパックを形成した。 こうしてオオカミは、北アメリカ大陸からアジア大陸へと生息範囲を拡大していった。 当時、ベーリング海峡はなく、アメリカ大陸とアジア大陸は地続きであった。 世界地図の黒い点はオオカミの生息している、又は生息していた地点である。 現在、オオカミは絶滅寸前となっている。 それでは、犬の先祖であるオオカミと人間との関係はどうだったのか? それについては 「 オオカミと人間 」 バリー・ホルスタン・ロペス 著 に詳しく描かれている。 アメリカの先住民族であるインディアン ( オオカミと同じく、部族ごとのテリトリー を持って生活していた ) はオオカミを神聖視し、オオカミと共存していた。 神出鬼没なオオカミを戦士の象徴として崇め、オオカミを理解しようと努めた。 しかし悲劇は、西欧諸国からアメリカ大陸へ入植者が入り、開拓を始めてから、 起こった。オオカミに懸賞金を賭けてのオオカミ撲滅運動である。 オオカミを邪悪なものと指定し、銃や毒薬でオオカミの大量虐殺を行った。 こうしてオオカミは絶滅へと追い込まれてゆく ・・・・・・。 ロペス氏はこう書いている ・・・・動物は完全に把握できるものであり、私たち人間の住む次元より 一段と低い次元に住むものであると頭から決めてかかるのでは、・・・ 動物を本当に理解できるはずがない。人間本位の考え方にすぎない。 人間の住む牢獄のような都会から荒野を眺めるとき、また、 因襲の束縛から解放された生活、罪悪もごまかしもない生活、 一言でいえば本当の生活を送る権利といったものを求めるとき、 私たちはオオカミを手本としてもよいのではないだろうか。 オオカミと犬の形の上での違いは? オオカミとソラを比較してみた。 耳 : オオカミには垂れ耳はいない ( 赤矢印 ) 前額部 : 前額部のくぼみは犬の方が深い ( 青矢印 ) 尻尾 : ソラは巻き尾だが、オオカミは垂れ尾のみ ( 緑矢印 ) 毛色 : オオカミに斑点模様はない ( 黄矢印 ) そうしてみると、ジャーマン・シェパードの警察犬、エイム君がよりオオカミに 近いのか?しかし、眼つきが全然違う。オオカミには凄みがあるが、 エイム君の眼はやさしい。 犬はオオカミの幼い頃の形を保存している、と云われる。これを幼形成熟と呼ぶ。 オオカミから犬への進化は幼形進化らしいのだ。 ちなみに人間も猿からの幼形進化と云われている。 ジャーマン・シェパード エイム君 オオカミの遠吠え ソラの遠吠え ・・・・・・ ではありません。 クンクン ・・・・匂っているだけです。 オオカミを絶滅に近く追い込んだのは人間だ。 オオカミの子孫である犬についてはどうだろう? 日本では、毎年約20万頭の犬が、人間都合で殺処分されている。 これは隠れた大量虐殺ではないのか? ・・・・・ 私たちは今一度、ロペス氏のことばに耳を傾けなければ ならないのではないでしょうか。
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